2014年 08月 11日
デジタル一眼レフやミラーレス一眼カメラで、 打ち上げ花火を撮る方法です(初心者向け) 【用意するもの】 ・デジタル一眼レフカメラ(or ミラーレス一眼カメラ) ・キットズームレンズ(18-55などの広角域があるもの) 花火を極端なアップで撮りたいのでなければ、 極端な望遠レンズは不要です。 また絞りを絞って撮るので、 単焦点・開放値の明るいレンズ(高額レンズ)も不要です。 ・三脚 なるべく丈夫なもの。 重いほうが安定します。 1.ペンライト 2.リモコン 3.予備バッテリー これらはあると便利です。 三脚があれば手ブレを防げますが、 あわててシャッターを押すと、カメラぶれおこすことがあります。 リモコンやレリーズでシャッターを切ることをおすすめします。 僕はリモコンを使っています。 カメラ操作の確認には、ペンライトがなくても、 スマホの液晶画面で代用できます。 でも、足元など照らすのにペンライトが1本あると便利です。 バッテリーは必ずフル充電で。 花火撮影は、長時間露光をするので、 バッテリーの消耗が早くなります。 たくさん撮る場合は、予備バッテリーもあると安心です。 ・メデイアカード残量は余裕をもって。 花火撮影は、運に頼る部分もあります、 最初のうちは、たくさん撮って、数枚いいのがあれば、 ラッキーぐらいの気持ちで。 【カメラの設定】 ・ISOオートの解除 最低感度にする。 ISOオート(感度自動制御)というのは、暗いところで自動的に ISO感動が上がってしまう設定です。 これをオフにして、カメラの最低感度に設定して下さい。 だいたい200か100です (機種により異なります、写真はニコンの場合) ・長秒時ノイズリダクション解除 デジタルカメラの写真は、 ISOが高くなったり、1秒を越える長時間露光をすると、 画面全体がざらついて見えることがあります(ノイズが発生します) それを防ぐために、ノイズリダクションというのがあります。 きれいな花火の写真を撮るのには、 これをオンにするべきなのですが、 長秒時ノイズリダクションをかけると、 撮影した後の動作が遅くなり、 次々とあがる花火の撮影に遅れることがあります。 最近のカメラは長秒時のノイズもでにくくなっているので、 オフでもかまわないと思います。 これはどちらがいいと、言い切ることが難しいので、 好みで変えて下さい。 初心者の方は、オフにしたほうが、現場でいらつかないと思います。 ・ホワイトバランス(晴天) ホワイトバランスをオートにすると、 冷たい感じの発色になる場合があります。 これも好みだったり、各カメラのくせがありますので、 晴天とオートで撮り比べてみて下さい。 ・露出モードM 写真のようなダイヤルがあると思います。 露出モードを決めるダイヤルで、 ミラーレスの場合は、背面液晶メニューで設定したりします。 これをM(マニュアルモード)という設定にします。 Mにすると、シャッター速度も絞りも、 自分で任意に決めることができます。 ・手ブレ補正オフ 三脚を使う場合は、手ブレ補正をオフにします。 ニコンとキヤノンは、レンズに手ブレ補正のスイッチがあり、 ペンタックスとオリンパスは、カメラボディ側にあります。 自分のカメラの取説で確認して、オフにして下さい。 ニコンはVRというスイッチで、キヤノンはISというスイッチです。 ・マニュアルフォーカスの切り換え。 レンズ、カメラ側のどちらかに、 A Mの切り換えボタンがあります。 Aはオートフォーカス、 Mはマニュアルフォーカスです。 この位置を確認しておいて下さい、 使い方は後述。 【撮り方の考え方】 ・花火が地面から打ち上げられて ・空高くあがり ・大きく開き ・閉じる この間、数秒シャッターが開いていれば、写ります。 花火の種類にもよりますが、3秒から8秒ぐらいが目安です。 【撮影】 ・シャッター速度をバルブにする バルブというのは、シャッターを押している間ずっと、 露光できる機能です。 シャッターボタンを押すと、撮影が開始されて、 シャッターボタンから指を離すと、撮影が終了します。 バルブはbulbと表示されます。 シャッターダイヤルをどんどん遅い速度にして、 30秒の次ぐらいにbulbがあります。 シャッター速度の表示ですが、 上のように、ただ数字が書いてあるのは、1分の秒数です。 30とあれば、1/30秒、2とあれば、1/2秒です。 1秒、2秒の場合は、数字の横に"がつきます。 30"が30秒の意味で、これの次にbulbがあります。 ・カメラの機種によっては、撮影モードダイヤルに、 バルブモードがあるものもありますので、 各カメラの取説で確認して下さい。 ・絞りを8から11ぐらい、明るい花火は16にします。 8,11,16と、動かせるように慣れて下さい。 花火の撮影で、絞り開放で撮ることはあまりおすすめしません。 ・無限大でピントを固定 花火の撮影は、明るいうちに現場入りすることをおすすめします。 その時に、遠景のどこかにピントをあわせて、 上の写真にあった、フォーカスモードの切り換えで、 M マニュアルフォーカスにします。 花火が始まり暗くなると、オートフォーカスが、 あわない事が多発するので、 遠くの街灯、ビルなどにピントをオートフォーカスであわせて、 そしてM(マニュアルフォーカス)にレバーを切り換えて下さい。 こうすれば遠景でピントが固定されるので、 暗いところでのオートフォーカスに悩まされることはないと思います。 このピントリングをテープで止めれば万全ですが、 ズームレンズの場合、止められない機種もあるので、 その時は、花火撮影中にも、ピントの再設定をしてみて下さい。 これらを花火が始まる前、明るいうちに設定しましょう。 さて、花火が上がり始めたら、 耳でよく聞いて下さい。 ヒューという打ち上げの音が聞こえたら、 シャッターを押します。 そして、花火が開ききったら、シャッターを離します。 暗ければ、絞りを8とかにして、 明るすぎたら、絞りを16とかにします。 これは花火の種類と、撮影距離にもよるので、 実際にいくつの設定がいいとは言えません。 この写真は、花火が始まってすぐのものです。 同じ構図、同じ絞りです。 上の写真は、11秒ぐらいでちょうどいいですが、 下の写真は、6秒でも露出オーバーになっています。 そしてまだ花火の高さがわからなかったので、 下の写真は画面の上が切れています。 撮影後に背面液晶を確認して、 最大でどれぐらいの高さまで上がるのか、 どれぐらいの明るさかを確認します。 とにかくたくさん撮って下さい。 花火大会の規模によりますが、 30分はあると思います。 5分も撮影していれば、カメラ操作、 明るさにも慣れてくると思います。 最初の数枚は、捨てカットでいいと思います。 【構図の考え方】 花火のアップの写真ばかり撮ると、 それがどこの花火大会の写真だったかわからなくなるので、 ズームを広角側にして、まわりの景色もいれてみましょう。 また、あまり構図を現場で気にしすぎないで、 少し余裕をもって広く撮影しておきます。 撮影後に、パソコンで、傾きを補正したりトリミングすればいいでしょう。 暗い空で、きちんと水平をだすのは難しいので、 それよりもシャッターチャンスや露出に気をつかいましょう。 【その他注意点】 ・場所取りのポイントは、風上とよく言われます。 花火の煙はすごい量なので、それがたまる風下は、 クリアな写真にならないからです。 ただ、風向きは夕方と夜でよく変わることがあるので、 難しいですし、混雑などもあるので、あまり無理なく。 風上側は、混雑する可能性もあります。 ・周囲への配慮 場所取りで大切なのは、自分の後方への配慮です。 三脚を立てることで、 後ろの人が見えないように。 上の写真は、植え込みや木を背にして撮りました。 河原や公園のシート上では、 三脚の高さを下げるなどして対応しましょう。 もしそこが三脚禁止場所なら、絶対にやめましょう。 誰よりも前に行きたい、 その気持ちもわからないでもないのですが、 あえて後ろに下がり、他の見物客の背中を入れる写真でも いいかと思います。 この写真もトリミングすれば、花火だけの写真になります。 ちょっと離れた見物客のいない場所にも、 ポイントがあったりします。 花火大会は、混雑と暑さの戦いでもありますので、 熱中症などに気をつけて楽しんで下さい。 (上記設定などは、参考例です。 花火の諸条件、カメラ機種などにより、変わる場合があります) ---------
by sekigawa88
| 2014-08-11 21:46
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